macOS Tahoe(macOS 26)に上げたら、NASのTime Machineが突然止まった話

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この記事は “いま困っている人が、最短で復旧できる” ことを最優先にまとめています。
ただし、環境によって挙動が違うこともあるので、重要データがある方は 既存バックアップを消さず、できれば別媒体にも退避してから進めてください。


  1. 先に結論(TL;DR)
  2. 実体験:私の「突然死」ケース(導入)
  3. 何が起きている?(症状を整理)
  4. 原因(最有力):Unicode正規化(NFD/NFC)のズレ
    1. Unicode正規化って何?(ざっくり)
    2. どうして「xxxxxxのバックアップ」みたいな名前が危ない?
  5. 現状:アップデートで直ってる? → macOS 26.2でも未修正
    1. NASメーカーの公式見解
    2. Appleの対応は?
  6. 対策:最短で効く順に(おすすめルート)
    1. 対策1:Macの「コンピュータ名」を英数字にする(最重要)
      1. 手順
      2. 命名ルール(おすすめ)
    2. 対策2:NAS側の「共有フォルダ名」を英数字にする
      1. 目標
      2. 例(おすすめ構成)
      3. Synology DSMでの設定
      4. QNAP QTSでの設定
    3. 対策3:いったん「バックアップ先を解除 → 再設定」する
      1. 手順
    4. 対策4:既存の .sparsebundle を生かす場合(ボリューム名を英数字に)
      1. GUIでの安全なやり方(おすすめ)
      2. 重要なポイント
    5. 暫定対策:AFP接続を使用する(非推奨だが一時的には有効)
      1. Synology DSMでの設定
      2. QNAP QTSでの設定
      3. 重要な注意事項
  7. 事故防止:やってはいけない/注意したいこと
    1. ❌ 既存バックアップを”いきなり削除”しない
    2. ✅ まずは外付けストレージに退避もアリ
    3. ✅ “日本語のフォルダ名” をNAS全体で禁止にする必要はない(が…)
  8. よくある質問(FAQ)
    1. Q. SMB接続で普通にNASが使えるのに、なぜTime Machineだけ壊れる?
    2. Q. 「xxxxxxのバックアップ」みたいな名前はどこで決まってる?
    3. Q. 直ったら日本語名に戻していい?
    4. Q. SynologyとQNAPで違いはある?
  9. まとめ
  10. 参考リンク(本記事の背景情報)

先に結論(TL;DR)

  • macOS Tahoe(macOS 26)にアップグレード後、NAS(Synology/QNAPなど)へのTime Machineが途中で切れて「バックアップディスクがありません」 になる報告が増えています。
  • 原因の本命は、macOS 26 側の Unicode 正規化(NFD/NFC)絡みの不整合。とくに 「日本語(濁点/半濁点)」や「アクセント付き文字」 が、バックアップ名やパスに混ざると起きやすいです。
  • macOS 26.2(2025年12月リリース)でも未修正。当面はユーザー側の回避策が必要です。
  • いちばん効く回避策はこれ:
    1. Macのコンピュータ名を英数字にする
    2. NAS側の共有フォルダ名も英数字にする
    3. 既存のバックアップ(.sparsebundle)を使うなら、中のボリューム名も英数字にする

実体験:私の「突然死」ケース(導入)

私もやられました。

Synology NASをTime Machineのバックアップ先にしていて、長いこと安定運用できていました。
ところが macOS Tahoe(macOS 26)へアップグレードした直後、いつも通りにバックアップが走る…と思ったら、

  • Time Machineが「バックアップの準備中」や「バックアップ作成中」で止まる
  • しばらくすると通知に 「バックアップディスクがありません」
  • でもNAS側を見ると、xxxxxxのバックアップ みたいな名前のイメージ(または同種のデータ)が増えている(= 途中までは作られていそうなのに、最後まで完走しない)

という、いちばん精神にくるパターン。

ポイントはここで、私の環境では バックアップの名前が「xxxxxxのバックアップ」 になっていました。
この “日本語を含む名前” がトリガーになっている可能性が高い、というのが今回の話です。


何が起きている?(症状を整理)

よくある症状は次のいずれか(複合もあります)。

  • ✅ NASはFinderから普通に開ける(SMB接続できる)
  • ❌ Time Machineだけが失敗する
  • ❌ 「バックアップディスクがありません」
  • ❌ 「バックアップを完了できませんでした」系
  • ❌ 「バックアップの準備中」から進まない/途中で止まる
  • ✅ NAS側には .sparsebundle が作られている(増えている)ことがある

つまり、NASが壊れたわけでも、SMBが死んだわけでもないのに、Time Machineだけが落ちる。

この問題は Synology、QNAP、その他のNAS製品で広く報告されています。特定メーカーの問題ではなく、macOS側の不具合です。


原因(最有力):Unicode正規化(NFD/NFC)のズレ

この手のトラブルで一番やっかいなのが、見た目が同じ文字なのに、中身(バイト列)が違うというやつです。

Unicode正規化って何?(ざっくり)

たとえば日本語の「が」は、内部的に

  • ①「が(1文字)」として扱う(合成:NFC)
  • ②「か」+「゙(濁点)」の2文字として扱う(分解:NFD)

のどちらにもなり得ます。見た目は同じでも「別物」です。

そして今起きているのは、

  • macOS 26 Tahoe のTime Machine(またはSMB周り)がNFD/NFCの扱いでズレたパス(ファイル名)を参照してしまい、
  • NAS上に存在するはずのバックアップを 「見つからない」扱いして「バックアップディスクがありません」 になっている

…という筋の通る説明です。

どうして「xxxxxxのバックアップ」みたいな名前が危ない?

Time Machineはバックアップ作成の過程で、バックアップ先に関連する名前(ホスト名・ボリューム名・共有名など)を使います。

そこに 日本語・濁点・半濁点・アクセント文字 が混ざると、NFD/NFCのズレが起きやすくなり、結果として “あるのに無い” 状態になりがちです。

ちなみに、この問題は日本語環境だけでなく、ドイツ語(ä, ö, ü)やフランス語(é, è)などアクセント付き文字を使う言語環境でも報告されています。


現状:アップデートで直ってる? → macOS 26.2でも未修正

NASメーカーの公式見解

SynologyとQNAPはそれぞれ公式にこの問題について言及しており、いずれもmacOS側の問題として回避策を提示しています。

QNAPの公式FAQ:

macOS 26 (Tahoe) にアップデートした後、QNAP NAS への Time Machine バックアップが完了しないことがあります。これは通常、Mac のコンピュータ名、バックアップファイル名、または共有フォルダパスに特殊文字や非 ASCII 文字(アクセント付き文字(ä, ø, é)や非ラテン文字(中国語、日本語、韓国語))が含まれている場合に発生します。

Synologyコミュニティでも同様の報告と回避策が共有されています。

Appleの対応は?

2025年12月12日にリリースされた macOS 26.2 Tahoe(ビルド25C56)でも本不具合は修正されていません

SynologyやQNAPなどのNASメーカーはAppleにフィードバックを送っていますが、英語(ASCII文字)以外の環境で起きている問題のため、残念ながら修正の優先度は高くないようです。

そのため現実的には、Apple側の修正を待つよりも、いったん “名前から非ASCIIを排除する” 回避策が一番早いです。


対策:最短で効く順に(おすすめルート)

ここからは おすすめ順(成功率が高い順) に書きます。
全部やる必要はなく、上から順に試してください。


対策1:Macの「コンピュータ名」を英数字にする(最重要)

まず最初にここ。体感で一番効きます。

手順

  1. システム設定
  2. 一般
  3. 情報
  4. 名前(= コンピュータ名)を英数字に変更

命名ルール(おすすめ)

  • 例:Miyaguchi-MacBookPro / MyMac-TM / MBP2020 など
  • 使ってOK:英字、数字、ハイフン-、アンダースコア_
  • 避ける:日本語、スペース、記号(特に ( ) など)

ここで変えた名前が、Time Machineの生成物や参照名に影響します。


対策2:NAS側の「共有フォルダ名」を英数字にする

Time Machine用の共有フォルダ(例:Time Machineバックアップ など)が日本語だと危険度が上がります。

目標

  • 共有フォルダ名:TimeMachinetm など 英数字
  • 共有フォルダのパス配下も、可能なら英数字中心に

例(おすすめ構成)

  • 共有フォルダ名:TimeMachine
  • Macごとの格納先(必要なら):MBP2020 / iMac など

Synology DSMでの設定

  1. DSM管理画面にログイン
  2. コントロールパネル共有フォルダ
  3. Time Machine用フォルダの名前を英数字に変更

QNAP QTSでの設定

  1. QTS管理画面にログイン
  2. コントロールパネル共有フォルダ
  3. Time Machine用フォルダの名前を英数字に変更

NASでTime Machine設定をしている場合も、“共有フォルダ名” と “表示名” を英数字に寄せるのがコツです。


対策3:いったん「バックアップ先を解除 → 再設定」する

名前を変えたのに直らない場合、Time Machineが古い参照を握っていることがあります。

手順

  1. システム設定 → 一般 → Time Machine
  2. バックアップディスク(NAS)を選択
  3. 削除(解除)
  4. もう一度 ディスクを追加 して選び直す

このとき、既存バックアップが見つかる場合は「引き継ぎ」に相当する挙動になることがあります。
ただし、環境によっては引き継ぎできず、新規扱いになることもあります。


対策4:既存の .sparsebundle を生かす場合(ボリューム名を英数字に)

「バックアップ作り直しはキツい…」という人向け。

NAS上のTime Machineバックアップは .sparsebundle という”ディスクイメージ”になっていて、その中に「ボリューム名(ディスク名)」があります。

この ボリューム名に日本語や特殊文字が入っていると失敗するケースがあるので、英数字にします。

GUIでの安全なやり方(おすすめ)

  1. FinderでNAS(SMB)に接続
  2. Time Machine用共有フォルダ内の .sparsebundle を探す
  3. .sparsebundle をダブルクリックして マウント
  4. ディスクユーティリティ を開く
  5. 左側の一覧から、マウントされたTime Machineディスクを選ぶ
  6. ボリューム名を英数字に変更(例:Backups of MacBook
  7. 取り外し → Time Machine再実行

重要なポイント

ボリューム名は単なる英語ならOKというわけではなく、「Backups of ○○」の形式にすると成功率が上がります。

これはTime Machineがデフォルトで生成する本来の英語ボリューム名です。日本語環境では「○○のバックアップ」とローカライズ表示されますが、内部的には「Backups of ○○」が正式名称です。

ここが刺さると、「あるのに無い」状態が解消して完走することがあります。

 

暫定対策:AFP接続を使用する(非推奨だが一時的には有効)

一部のユーザーから、SMBではなくAFP(Apple Filing Protocol)接続で問題を回避できたという報告があります。

Synology DSMでの設定

  1. コントロールパネルファイルサービス
  2. AFPタブでAFPサービスを有効化にチェック

QNAP QTSでの設定

  1. コントロールパネルネットワーク&ファイルサービス
  2. Win/Mac/NFSApple Networking
  3. AFPサービスを有効化にチェック

重要な注意事項

Appleは公式にAFPの非推奨を発表しています。

AFP(Apple Filing Protocol)経由でのNASデバイスへのTime Machineバックアップは推奨されません。AFPは今後のmacOSのバージョンで非対応になります。

AFPは一時的な回避策としてのみ使用し、macOSのアップデートで問題が修正され次第、SMB接続に戻すことを強く推奨します。


事故防止:やってはいけない/注意したいこと

❌ 既存バックアップを”いきなり削除”しない

原因がOS側の不具合っぽいので、焦って消すと詰みます。

✅ まずは外付けストレージに退避もアリ

今すぐ確実なバックアップが必要なら、いったん外付けSSD/HDD(直結)に逃がすのが安全です。

✅ “日本語のフォルダ名” をNAS全体で禁止にする必要はない(が…)

日常利用の共有フォルダまで全部英語にしなくてもいいですが、少なくとも Time Machineに関わる経路(共有名・パス・ボリューム名)は英数字化が有利です。


よくある質問(FAQ)

Q. SMB接続で普通にNASが使えるのに、なぜTime Machineだけ壊れる?

A. Time MachineはSMB共有を「普通のファイル保存」以上に厳密に扱う(メタデータ・パス解決・イメージ運用など)ため、Unicode正規化のズレみたいな”地味な差”で破綻しやすいです。

Q. 「xxxxxxのバックアップ」みたいな名前はどこで決まってる?

A. Macのコンピュータ名、ボリューム名、言語環境、Time Machineが生成するラベル等が絡みます。今回みたいな不具合があるときは、とにかく 英数字に寄せるのが強いです。

Q. 直ったら日本語名に戻していい?

A. Apple側が修正した後なら戻せる可能性はありますが、また壊れるリスクもあるので、当面は英数字運用が無難です。

Q. SynologyとQNAPで違いはある?

A. 基本的にはどちらも同じ問題が発生します。ただし、環境によって挙動が異なる場合があります。バックアップボリューム作成時のUnicode正規化形式の違い(最初からNFD形式で作成されていたかなど)が影響している可能性があり、一部の環境では問題なく動作しているケースも報告されています。


まとめ

  • macOS Tahoe(macOS 26)以降、NAS(Synology/QNAP含む)へのTime Machineで「バックアップディスクがありません」 が出るケースがある
  • 原因はOS側の Unicode正規化(NFD/NFC)絡みの不整合 が濃厚
  • macOS 26.2でも未修正のため、当面はユーザー側での回避策が必要
  • 最短で効く回避策は「Time Machineに関係する”名前”を英数字だけにする」
    • Macのコンピュータ名
    • NASの共有フォルダ名
    • (必要なら).sparsebundle 内のボリューム名

私もこれで復旧方向に持っていけました。
同じ症状の人は、まずは コンピュータ名の英数字化 から試してみてください。


参考リンク(本記事の背景情報)

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